このブログでは、面接試験対策として以下のものを紹介してきました。
模擬面接はこれらの対策における成果をアウトプットし、自分自身の面接対応レベルを総合的にアップさせる、非常に!ヒジョーに!重要な面接対策です。
ここでは、模擬面接の役割や模擬面接を受ける方法について、書いていこうと思います。
「模擬面接」対策を始める前に
「面接対策2|公務員試験の面接対策は何をするのか」の記事を読まれた方は、私が以下のような話をしたのを覚えてますでしょうか?
筆記試験を突破する方法は、以下の3ステップです。
- 「何が問われるか把握」=出題科目
- 「問われる問題の勉強」=問題演習
- 「勉強成果を確認」=模擬試験など
では、面接試験を突破するためには、どうすれば良いでしょうか?
これもやはり、上記の3ステップと同じです。
- 「何が問われるか把握」
- 「問われる問題への対策」
- 「対策成果を確認」
この話の面接試験のところで出てくる「問われる問題への対策」というのは、「自己分析」「自治体研究」「その他の対策」をはじめ、「模擬面接」も含まれます
そして、「対策成果を確認」の役割を果たすのは「模擬面接」だけ。
つまり「模擬面接」は、「問われる問題への対策」としての役割も果たしますし、「対策成果を確認」するための役割も果たします。
このように、「模擬面接」が果たす役割を大きく分けると…
- 「問われる問題への対策」
- 「対策成果の確認」
の2つですが、もっと具体的に「模擬面接」がどのような役割を果たすのかと考えると…
- 自分の考えを伝える練習
- 自分の話し方や振る舞いの改善
- 答え合わせ
の3つになるのではないかと思います。
模擬面接の3つの役割
では、ここから上記で紹介した「模擬試験」の3つ役割について、私の考えを書いていこうと思います。
「1.自分の考えを伝える練習」について
私たちが面接対策を行う場合、まず手始めに「自己分析」や「自治体研究」などを行い、自分の「思考」をレベルアップさせます。
しかし、これは、あくまでも自分の頭の中だけのこと。
面接の質問に答えるため、頭の中にある「思考」を研ぎ澄ませても、それを的確に相手に伝えられるか?と考えると、答えはNoです。
自分の思考を相手に伝える作業は、日常生活では何気なく行っているんですが、実は想像以上にハイレベルな作業なんです。特に面接試験ともなると…、本当にハイレベルです。
では、どれくらいハイレベルなのか?
普段の生活を思い出してもらうと分かりますが、相手が質問してきた内容に対して自分の考えを答えたとしても、相手にはなかなか伝わりません。
そのため、何回も何回も表現を変えたり例を出したりして、言い直しながら、相手が理解してくれるまで「質問」と「回答」のやりとりを続けます。続けることが出来ます。
しかし、面接試験では「1問1答」が基本。
基本的には、面接官の1つの質問に対して、答えられる回数は1回。何度かやり取りをすることもありますが、時間が限られてますから、表現を修正するチャンスはとても少ないです。
この1回の回答で、100%は無理でも、面接官に80~90%の理解をしてもらわないといけないんです。
こんなこと、すぐに出来ますか?
いくら、自分が詳しい(つまり思考が研ぎ澄まされている)趣味などについて質問されても、1回で相手に理解してもらえる表現を考え、効果的な言葉の構成を考え、それを的確に口から出すなんてこと、普通の人には非常に難しい。
でも、面接試験ではこのレベルを要求されているんです。
そのレベルに到達するためには「模擬面接」しかありません。
自分の考えが「どうすれば相手に伝わるか?」「どんな表現なら相手に伝わるか?」というのを何度も試行錯誤しながら修正し、伝わっているかを模擬面接官に判断してもらう、という役割を模擬面接は持っています。
このように、「1.自分の考えを伝える練習」というのは、「自己分析」や「自治体研究」での思考のレベルアップの成果を見るための「対策成果の確認」と、面接時の質問に的確に答える練習という「問われる問題への対策」の役割の両方を持っています。
「2.自分の話し方や振る舞いの改善」について
これは良く知られていることだと思いますので、サラッと説明します。
普段、私たちは、自分自身の話し方も振る舞いも、客観的に見ることはできません。そのため、相手にどのような印象を与えているか分かりません。
そのため、模擬面接を行い、模擬面接官に自分の話し方や振る舞いを客観的に見てもらう。相手に与える印象も見てもらう。
そして、問題の箇所を指摘してもらって、自分の話し方や振る舞いを改善していくわけです。
「2.自分の話し方や振る舞いの改善」というのは、面接官に対して与える印象を改善するという、「問われる問題への対策」としての役割を果たします。
「3.答え合わせ」について
この「3.答え合わせ」というのは、その名前の通り「対策成果の確認」の役割を持っているんですが、これが「模擬面接」の役割の中で一番重要だと思います。
まず、この「答え合わせ」とはどういう意味か説明します。
例えば筆記試験の勉強の場合、私たちは以下のように勉強します。
- 知識のインプット
- 問題演習
- 答え合わせ
「3.答え合わせ」という言葉が出てきましたね。
ここでの「答え合わせ」の意味は…
問題を解いてみて、知識のインプットの成果を試してみる。そして、答え合わせをしてみて、必要な知識をインプットできているか確認する。
また、答え合わせをしてみて、間違った知識をインプットしてないか、答え方に問題がないか見つける。
つまり…
- 自分の勉強が的確に出来ているか確認
- 自分の間違っている部分を見つける
という2つの意味を持っているわけです。
面接対策としての「模擬面接」も、これと同じ。
- 知識のインプットや問題演習(=自己分析や自治体研究)を行って…
- 本当に上手く出来ているのか(必要な自己分析や自治体研究は出来ているか)を確認し…
- 間違っている部分(答える内容や表現の良くない部分)を見つける…
これが「答え合わせ」の意味です。
では次に、なぜこれが一番重要だと考えるのか?
これも、筆記試験の勉強を考えてもらうと分かりやすいです。
「勉強しよう!今日は、問題演習をしよう!」
…問題を解く
「さーて、問題を解き終わった!満足満足!勉強終わり!」
こんなバカなことしませんね(笑)
必ず、解いた問題の答え合わせをしますよね?
だって、答え合わせしなければ、自分の身になりませんから。
単に問題に答えるだけなら、それは自己満足。何も成長していません。
答え合わせによって「自分が勉強していることは合っているか?」「間違っている部分はないか?」を確認し、正しい知識を身に付けて、初めて合格に近づくわけです。
そして、面接対策の場合…
「自己分析」や「自治体研究」を行い、自分なりに「良い内容だ!」と感じたとしても、それは自分の中だけの作業で、自己満足の域を出ないです。
もちろん「自己分析」や「自治体研究」のみをやったとしても、やらないよりは合格に近づきますが、それだけでは不十分。
「模擬面接」の過程を通し、他人の目を通して自分の「自己分析」や「自治体研究」の内容を客観的に聞いてもらい、面接試験で通用するものかどうかを「答え合わせ」をすることで、本当に素晴らしい答えというものが身につきます。そうすれば、合格に大きく近づくと思います!
模擬面接を受ける方法
では次に、独学受験者が「模擬面接」を受けるにはどうしたらよいか、その方法を書いてみようと思います。
模擬面接の方法1「予備校・専門学校」
まず一つは、予備校・専門学校です。
公務員対策講座を受講している人、特に通学で受講している人は、かなり手厚い面接対策が受けられると聞きます。
でも、公務員対策講座を受講していない人でも、申し込めば1回5,000円くらいで模擬面接を受けることができます。
ただ、インターネットで色々な予備校、専門学校を調べてみたのですが、模擬面接を受けることができる予備校・専門学校は、なかなか見つからないです。
私が受講しようと思っていたのは、「LEC東京リーガルマインド」の模擬面接対策、集団討論対策。ビデオ撮影もあり、数少ない集団討論対策も単発で受けることができます。
問題は、面接対策を行ってくれている場所が限られているため、地方の人には受講するためにその会場まで行く必要があるということ。
しかし、公務員試験対策のプロに面接を見てもらえるのは、非常に大きい。何度も受けるのは無理でも、一度は受けておきたいと思っていました。
模擬面接の方法2「ハローワーク」
予備校・専門学校以外にもう一つ、模擬面接の方法があります。
それは「ハローワーク」。といってもハローワーク本体ではなく、関係機関の「ジョブカフェ(就職支援センター)」です。
私はインターネットで面接対策について色々と調べていた時、たまたまジョブカフェの面接対策セミナーを見つけたので、飛び込みで話を聞いてみました。
そして、話を聞いているうちにカウンセリングを受けることになり、その中で「公務員試験の受験を考えていて、面接対策がしたい」ということを伝えたところ、セミナーではなく、キャリアカウンセラーの協力のもと、マンツーマンで面接対策をしてもらえることになりました。
→詳しい内容は全11話の「ジョブカフェ日記」の記事を参照
このジョブカフェ(就職支援センター)での面接対策のメリットは、同じカウンセラーを指名して面接対策をお願いできるので、一貫性をもって面接対策ができるということ。
また、各都道府県に就職支援センターはあると思うので、地方に住んでいても利用できるということ。
そして、なんといっても無料。
ちなみに、就職支援センターの利用方法は、登録用紙に必要事項を記入して、IDカードを作ってもらいます。
それだけです。
サービスを利用したいときは、そのIDを使ってカウンセリングやセミナーの予約などを行います。
以上、2つの模擬面接の方法を紹介しましたが、私は時間の都合上、「ジョブカフェ(就職支援センター)」での対策のみを行いました。
最初は両方で不足のない面接対策を行うつもりだったのですが、筆記試験の勉強などの都合上、予備校・専門学校の模擬面接は受講できませんでした。
でも、どちらか一つに絞る必要はないです。「ジョブカフェ(就職支援センター)のきめ細やかな対策」、「予備校・専門学校の公務員試験に特化した面接対策」それぞれに利点がありますからね。