ここでは、公務員試験の専門科目「ミクロ経済学、マクロ経済学」を勉強する方法を紹介します。
経済学は、特に地方上の級試験で出題が多い科目です。
ちなみにミクロ経済学は、教養科目の科目「政治経済」と勉強内容がかぶっているので、ミクロ経済学を勉強しておくと政治経済の経済分野をカバー出来ると思います。
このミクロ経済学、マクロ経済学は暗記問題もありますが、主に計算問題なので、文系の人が多く受験する公務員試験では苦手な人も多いと聞きます。
「ミクロ経済学、マクロ経済学」の勉強で使用した勉強教材
私が使っている教材は以上の4つです。
「試験対応 新・らくらくミクロ経済学入門」「試験対応 新・らくらくマクロ経済学入門」は参考書です。
公務員だけではなく、中小企業診断士や不動産鑑定士、弁理士の資格試験の勉強にも対応しており、初めてミクロ経済学とマクロ経済学を勉強する人でも理解できるように、分かりやすい文章とグラフやイラストを使って、かなり分かりやすく書かれています。
グラフやイラストが多いので、分かりにくい経済学の考え方をイメージで捉えることができます。
ミクロ経済学の方は6章25Unit、マクロ経済学の方は8章22Unitで構成されており、本書の最初の方で各Unitの難易度と公務員試験の種類ごとの頻出度が表示されています。
また、本書はほとんどが解説ですが、ところどころに練習問題があります。問題集としては使えるレベルではないですが、知識を確認する程度に、この問題をやってみると良いと思います。
以下で紹介する「新スーパー過去問ゼミ」の問題集で出題されている内容を、全て網羅しているわけではありませんが、重要な部分はこの参考書で勉強することができると思います。私は最初、この参考書を使って経済学の概要を頭に入れました。
「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 ミクロ経済学」「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 マクロ経済学」は様々な公務員試験の過去問を集めた、5択の本番形式の問題集です。これで本番レベルの問題練習ができます。
各単元の最初には、その内容の重要ポイントがまとめられた要点整理がありますし、各単元ごとに国家2種、国税専門官、地方上級、国家1種の頻出度が★マークで表示されていますので、どの単元を重点的に勉強すればよいか分かりやすいです。
問題は基本問題と応用問題から構成されており、全て本番と同じ5択の選択形式問題です。基本と応用それぞれ4~5問ずつくらいの問題がありますから、問題量も十分だと思います。また、問題の解説も詳しくて分かりやすいです。
ミクロ経済学の方は6章24単元、マクロ経済学の方は5章18単元から構成されています。問題量も内容も、地方上級の勉強をする上では十分な問題集だったと思います。
「ミクロ経済学」「マクロ経済学」の勉強の進め方
まず最初は、「試験対応 新・らくらくミクロ経済学入門」「試験対応 新・らくらくマクロ経済学入門」を使って経済学の考え方を理解しました。
注意していたのは、最初から完璧に理解しようと思わず、少し分からなくても、どんどん読み進めていくということです。
「完璧にしてから次へ」という勉強方法ではなく、「ざっと全体を読むのを何度も繰り返す」という勉強方法をすることで、全体像がつかみやすく、必要な知識とそうでない知識を見分けられ、理解が進むように感じました。
次に、ある程度理解できてきたと思ったら、「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 ミクロ経済学」「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 マクロ経済学」を使って問題演習。
最初は問題の解き方など分かりませんから、少し考えて分からなければすぐに答えを見て、解き方を理解します。その後、もう一度何も見ずに計算をし直します。
そして、正解できるまで「答え確認→解き直し」を何度も繰り返します。(覚えた方がいい数式などは「暗記ノート」に書き込んでいました)
上記の問題演習を、「繰り返し勉強法」の時期に徹底して行っていました。
「繰り返し勉強法」では5日間連続で同じ問題を解いていましたが、だいたい3日目くらいで解き方が頭に定着します。3日目くらいを境に、面白いように解き方が分かるようになった記憶があります。
ちなみに「繰り返し勉強法」の時、最初は応用問題も勉強しようと意気込んでいたのですが、予想以上に効率が悪かったので、途中からは基本問題のみに変更して勉強していました。
その後、「全科目勉強法」に移行しますが、この時期から応用問題にも手を出し始めます。
もちろん、ここでもまずは基本問題を1回転させてからですけどね。(ただし、あまりに簡単な基本問題は飛ばしてました。効率アップのために。)
また、応用問題に手をつけるときも、問題集全ての単元の応用問題はやりません。「新スーパー過去問ゼミ2」には、試験の種類別で単元毎に頻出のマーク★がついているので、地方上級のところの★が2~3個の単元の応用問題のみに手をつけていました。
そして、もし応用問題が理解できないor解けないという状態でも、「まぁ、基本問題が出来ていれば問題ない♪」という気持ちで気楽にやっていました。
次に「1科目集中勉強法」の時期は、「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 ミクロ経済学」「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 マクロ経済学」を使って、最初から徹底的に問題を解き直し、知識が曖昧なところは、解き方や考え方、計算方法、まとめなどをノートに書いていきました。
そして最後、「過去問+苦手克服勉強法」の直前期ですが、ミクロ経済学、マクロ経済学はこの勉強法を使いませんでした。
その理由は、ここでのメイン教材である「過去問500」の経済学の問題が120問位あり、土日だけでは消化できなかったためです(笑)
そのため、「全科目勉強法」のように1日に解く問題数を決めておいて、「過去問500」ではなく「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 ミクロ経済学」「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 マクロ経済学」を使い、継続的に問題演習をしていました。
ただし、この直前期に無駄な勉強はしたくありませんので、「問題集の最初の単元から問題演習!」ではなく、勉強の中でずっと行っていた「勉強成果の管理、正誤チェック」のデータを用いて、自分がよく間違える分野に絞って問題演習をしていきました。
「ミクロ経済学」「マクロ経済学」の勉強で重要だと感じた点
これは経済学だけでなく計算問題全般に言えると思いますが、「自分で考えて解かない」という考え方がとても重要だと思います。
計算問題というのは、計算方法が記憶されていて、その記憶されている計算方法を当てはめることで、問題を解いています。要するに暗記です。
そのため、もし問題演習をしているとき、問題を読んでパッと解き方がイメージできないのであれば、計算方法が記憶されていない証拠なので、サッサと諦めて解答を見るのが得策だと思います。
たとえ、以前に何回か解いたことがある問題であったとしても、「う~ん…。」と悩んでしまいそうであれば、まだその計算方法を身体が覚えていないので、諦めた方が良いです。
私もそうだったんですが、「計算問題は自分で考えて解く」という考え方が、なぜか身体に染み付いています。
そのため、計算問題を勉強するときは悩んでしまう。しかし、公務員試験に向けた経済学の勉強を始めて気がつきました。「考えている時間は、実は無駄じゃないか」と。
問題文を読んで、解き方がイメージできるかどうかは10秒くらいあれば判断できます。
そこで、もし全くイメージできなければ、サッサと諦めて解答を見る。ぼんやりとイメージできるなら、とりあえず計算をスタートさせて、無理だと感じたら、すぐに諦めて解答を見る。
5分間解き方を悩んでいても何も得られません。
すぐに諦めて「解答→解き直し」を5分間で何度も繰り返したほうが、確実に計算方法を覚える事ができます。
同じ5分でもその成果は大違いですよね。
答えの解き方を覚えるつもりで、「自分で考えて解かない」ことが、効率の良い勉強を実現すると感じました。
「ミクロ経済学」「マクロ経済学」の勉強で難しく感じた点
このミクロ経済学、マクロ経済学を勉強していて思った事は、とにかく曲線や数式が紛らわしい!!ということです。
ここは「MC=P」?「MC=MR」?みたいな、混乱してしまうような式がたくさん出てきますし、曲線も色々なものが出てきますし、勉強し始めたことはかなり混乱していました。
これに対する対策は、「慣れる」こと。
何度も何度も問題演習をして、数式や曲線をたくさん使っていれば、数式や曲線を覚えてしまいますので、この悩みは解消します。それ以前に、暗記してしまえば済むことですが(笑)
ただし、数式の丸暗記では、度忘れしてしまったときに打つ手がなくなるのでやめた方がいいと思います。
できれば、曲線(グラフ)などのビジュアルも用いて数式を理解することをお勧めします。度忘れした場合でも別のルートから数式を導き出す事ができたりしますからね。
ここで役立つのが、「試験対応 新・らくらくミクロ経済学入門」「試験対応 新・らくらくマクロ経済学入門」。
この参考書は、曲線(グラフ)などを用いて経済学の考え方をとても分かりやすく説明しています。
勉強の初期だけでなく、ある程度問題演習をこなした後で改めて読み直すと、頭の中の知識が整理されて、とても良かったです。
ちなみに、少しひねった応用問題を解く際、この参考書で身に付けた理論や考え方が、かなり活きたように思います。