ここでは、私が実際に体験した集団討論の様子や雰囲気について、いくつか書いてみようと思います。
司会をやって不合格になった大学職員採用試験
2009年、人生初の集団討論試験。
指定の場所には20分前に到着し、待合室に通される。
待合室に着くと、最初にエントリーシートを提出し、時間がくるまで待機しているよう言われる。
待合室は大学職員室の中の小さな会議室。
待合室の机は円卓になっており、座る場所は自由。係員はチョイチョイ待合室に来るものの、基本的にはいない状態。
数人の受験生がすでに到着している。
入室の際に挨拶をしただけで、会話が無く空気がかなり重い。
互いの緊張感が伝わってくる。
すぐにでもこの空気を打開したかったが、まだ到着していない人もいるみたいなので、その人が来てからにしようと考えて我慢。
最後の一人が到着。
「勇気を出せ!自分!」と自分に言い聞かせ、私が口火を切って話し始めさせていただく。
「緊張しますよね~」的な話をしてから、自己紹介を始める。
自分の名前を言ってから、一人一人の名前を聞いていって、手帳にメモる。討論のとき、名前で呼べるようにするためにメモる。
一人がメモりだすと、みんながメモる…。
ちょっと面白い。
その後、多少雑談をしたおかげで、かなりいい空気になった。
そんなことをしているうちに係員がやってきて、名前を呼ばれた順に並び、討論を行う部屋へ移動。
部屋に到着すると、まず待機。
そして、合図の後、先頭の人がノックをして入室。
入室の際は、試験官の方々に「失礼します」と挨拶をしてから、自分の席の前に移動。
そして、合図があったら座る。
討論室の机はコの字型。受験生は対面している状態で、残りの席に試験官がいる。
机の上に討論議題(デーマ)の書かれた紙とA4メモ用紙が2枚置いてある。筆記用具は持ち込み。
席に座ると、討論についての説明が開始。
「始めに10分間考える時間をとるので、そこで議題(テーマ)に関する自分の考えをまとめて下さい。10分経ったら合図があり、終了時間まで係員は干渉しない。最後にプレゼンするかどうか、役割をどうするか、全て自由です。」
この大学の集団討論の状況をまとめると
- 人数 = 6人
- 時間 = 40分
- 議題 = 直前に発表
- 名札 = なし
- 形式 = 完全にほったらかし
10分経過後、討論時間がスタート。
最初に第一声をあげて「役割を決めませんか?」と発言したのは私。
役割は「司会」「タイムキーパー」「書記」を決める事に決定。
「司会をしたい方は?」と聞いてみたが、後の祭り。
控え室での第一声、討論スタートの第一声が影響したのか、視線がイタイ。
その視線に負けて、私が司会をやる事に決定。
「タイムキーパー」「書記」は順調に決まる。
そして、討論がスタート。
最初に司会の私が、討論の進め方と時間配分を提案して、実際にその流れにそって討論を行っていく。
(細かな討論内容は省略します)
とにかく、司会として話を聞きながら、書きながら、進行するのは忙しい。
話題が逸れていないかどうかすら、途中から分からなくなってしまった。
とにかく、必死(笑)
途中途中で、それまでに出た意見などを書記の人に発表してもらって、頭を整理してみる。
討論の中で出た1つの意見に集中するのは良くないと思い、討論の話題を広げようと試みるも、話題がコロコロ変わるような感じになってしまって失敗。
途中で試験官の様子を観察してみると…「あくび!?」「背伸び!?」。
かなりお疲れモードだ(汗)
終了時間が迫ってきたので、「意見をまとめてプレゼン」か「このまま終了まで討論する」かを決める。
その結果、「終了まで討論する」ことになり、タイムアップまで討論して終了~。
退出のときも、ドアのところで試験官の方々に挨拶をしてから退出。退出後は帰りながら雑談をして終了。
司会せず1次通過できた大学職員採用試験の集団討論
これは2010年のときのもの。
まずは指定場所に30分前に到着し、待合室へ。
待合室に到着後、エントリーシートを提出して指定の席に座る。
待合室は大きな会議室。
机は円卓だが、席数がとても多い。前には係員が1人待機しており、自分の討論グループ以外にも、いくつかのグループの受験生が待機している。
待合室が大きく、雑談しないことが当たり前のような雰囲気で、気まずいような空気は全くない。
また、おそらく自分と同じ討論グループであろう人も、席が離れているためにコミュニケーションをとるのはムリ。
諦めて、時間まで待機する事に。
開始時間になったが、私の討論グループの人数は2人。おそらく辞退者が出ていると思われる。その後、人数調整のために、他の討論グループの人と合わせて行う事になった。
討論室への移動、入室方法は上記と同じ。討論室の机はコの字型。
受験生は対面している状態で、残りの席に試験官。
机の上に討論議題(デーマ)の書かれた紙とA4メモ用紙が2枚。
筆記用具はすでに置いてある。
席に座ると、係員から討論の時間について軽く説明。
この大学の集団討論の状況をまとめると
- 人数 = 5人
- 時間 = 20分
- 議題 = 直前に発表
- 名札 = A~E
- 形式 = 完全にほったらかし
討論時間がかなり短いのが気になる。テキパキとしなければ…。
そして、討論時間がスタート。
今回は、私は最初は黙っている事にした。幸い、Aさんが口火を切って、役割分担をしようと提案。その流れに乗る感じで全員が賛同。
Aさん)「まずは司会を決めませんか?やりたい方は?」
ここで、Bさんが挙手!と思いきや…
Bさん)「Aさんにやって頂きたいんですが、どうですか?」
Aさんを含め、全員がビックリ。
私も、この見事なツバメ返しにビックリ(笑)
その後、Aさんが了承。
そして、Aさんが「タイムキーパー」を決めたいと提案し、問題なく決定。書記がいなくて少し心配だが、とくにそこは突っ込まず。
そして、討論の進め方をAさんが提案して、実際に討論がスタート。
(細かな討論内容は省略します)
司会をしない討論では、他の人の発言をよく聞き、よく考えてから意見を言う事ができるので、かなり楽。司会の方の進行も素晴らしく、問題なく討論が進んでいく。
残り5分になったところで、討論で出た意見をまとめ始める。
結論を試験官に発表することはしなかったが、まとめをやっているときの雰囲気はほぼ発表な感じ。
「私たちの討論では~という意見が出ましたが、これで宜しいでしょうか?」的な感じでまとめ。
まとめの時間が5分と聞くと、かなり少ないようなイメージだが、最後少し時間が余ってしまい、少しの間沈黙ができてしまう。
そして終了。
退出方法も上記と同じ。退出したあと、グループの人たちと外に出て雑談&情報交換を行う。
県庁の集団討論
まずは、指定された部屋へ30分前に到着。
県庁の会議室に集合で、待合室も兼ねている。
部屋に入ってまずビックリしたのは、大学職員採用試験の集団討論の時と違って、40~60人くらいのかなりの人数が待機している。
さすがは県庁。
待合室は大きく、前方に討論時間などの書かれたホワイトボードと係員、そして、机は教室のように全員が前を向いて座る形。
2人用の机が4~5列あり、列に10~12人いる。ホワイトボードに書かれている説明を見ると、どうやらこの1列12人くらいが討論のグループのようだ。
待合室の雰囲気も、筆記試験の休憩時間のような感じで、各々が回りの人と話をしていて賑やか。
私の隣に座っていた人(マイケル(仮))は話しかけてくれる人だったので、私を含め数人でけっこー雑談。
自分の討論グループの人を見渡してみる限り、隣に座っているマイケルさんが「司会」タイプな雰囲気。
そこで、ちょっと事前打ち合わせを…。
私)「マイケルさん、司会とか向いてそうですね!」
Aさん)「いやぁ、無理ですよ(笑)モンペさんこそ、司会やってくださいよ!」
その後、周りの数人を含め、司会の譲り合戦が展開。そして…
Aさん)「司会とか決めずに、何となくやった方が良いと思いますよ」
と言うわけで、そういう感じで討論を行っていこうと、意思確認が完了。
その後、時間になったので討論室へ移動。移動と入室は上記と同じで、列を作って移動し、入室の際に一礼する。そして指定の席に座る。
討論室は、口の字(1辺に4人で計12人)に並んだ机があり、机の上にはA~Lと書かれた名札、鉛筆、議題(テーマ)の書かれた紙、A4メモ用紙が置いてある。
部屋の4角には椅子が置いてあり、そこに試験官。
着席すると係員から説明が行われる。
「始めに10分間の時間をとるので、まずは議題(テーマ)に対する自分の考えをまとめてください。その後、Aの方から順番に1人1分で、考えを発表して頂きます。1分経ったら、発表が途中でも終了して下さい。途中で終了しても、基本的に評価に影響はないです。全員の発表が終わったら、討論を開始します。また、討論終了後、最後に1人1分で、感想や意見を述べてもらいます。」
県庁の集団討論の状況をまとめると
- 人数 = 12人
- 時間 = 40分
- 議題 = 直前に発表
- 名札 = A~L
- 形式 = 最初と最後に1人1分で意見発表
10分経過後、まずはAさんから順番に意見を述べる。12人終わって、1分以内に喋りきれず、尻切れ状態になったのは2人。うち1人は私(笑)
そして、討論がスタート。
(細かな討論内容は省略します)
まず口火を切ったのは…、マイケルさん!やっぱり(笑)
そして、事前打ち合わせ通り、司会などの役回りは全く決めずに討論を開始したが、事実上、司会はマイケルさん。
マイケルさんを中心に、討論が進行していく。
討論で主に発言するのは4~5人くらい。12人もいると、発言回数が極端に少ない人もチラホラ出てくる。大学職員採用試験の集団討論のような、少人数の討論とは明らかに規模がちがう。
私も発言の回数が少なくなりすぎないように、できるだけ参加。
人数が多いと、途中で討論がゴチャゴチャしてくる。
そのため、「今のところ~という感じで、○○について話しているんですよね?」と何度か「まとめ&確認」をさせていただく。
また、人数が多いため、当然自分と同意見を発言する人が出てくる。そのため「Dさんと同じで~と考えます」という発言も何度か使わせてもらう。
逆に人数が多いと、自分では思いもしなかったような意見も出てくる。
そのときは「Gさんの意見は私の考えにはなかったものですが、すごく良いと思います!」と自分の驚きを素直に発言するようにした。
討論の途中、試験官が席を移動するのがチョッと気になる。ローテーションして、全員の試験官がすべての受験生を評価しているようだ。
討論も終盤。
マイケルさんが、討論の意見のまとめを始めた。
まとめが順調に進みすぎて、5分くらい時間が余った…。と、そこで、「何か補足などはありますか?」と機転を利かせた発言。
みんなで「~という意見もあったから、それに対しては○○すると良いですね」とまとめに補足を加えながら時間を消化。
あとで聞いた話では、最後の補足で発言をすると「しっかり考えている」というプラス評価がもらえるとか…。
なるほど(笑)
最後に、1人1分で感想や意見を発表。
ここでもAさんから順番に発表。
Aとか1番の名札がついていると、大体最初に発言を求められるのでちょっと心構えをしておかないといけないなと、学習させていただく。
ちなみに12人発表が終わって、時間切れの尻切れは2人。うち1人は、また私(涙)
最初に「本日は勉強させていただきまして、ありがとうございました。」と挨拶したのが良くなかった。
この時間分だけ足りなかった。
結局、最初と最後の意見発表の両方で尻切れになったのは私だけ…。
退出は上記と同じで、試験官に一礼してから退出。