公務員試験対策の勉強をするときの方法と言えば、一般的にはテキストを読んだり、問題演習したりだと思います。
ですが、ここでは私が勉強効率を高めるために取り入れた「教材の音読」「録音」といった勉強方法を紹介します。
普通の勉強で活用する身体機能
まず最初に、勉強をする上で必要となる身体の機能について考えてみようと思います。
私が考えるに、勉強をする上で必要な身体の機能は以下のもの。
- 目 =見る
- 耳 =聞く
- 口 =話す
- 手 =書く
私たちが普段勉強をするとき、この4つの機能を使って勉強し、勉強した内容は、それぞれ脳に伝達されて記憶されます。
そのため、この4つの機能を上手く活用することが効率良い勉強を可能にしてくれると思います。
ここで、少し普段の勉強風景をイメージしてみてください。
「机に向かい、参考書や問題集を開いて、ノートなどにまとめを書きながら勉強」
このような勉強方法がほとんどではないでしょうか。
これだと「目」「手」は活用していますが、「耳」と「口」はあまり活用していない。
これじゃ、もったいないですよね。
というわけで、何か良い方法はないかと考えた結果、思いついて取り入れたのが、このページで紹介する「音読して録音」という勉強方法です。
勉強における耳と口の特徴
まず、上記で挙げた身体の機能の中で、勉強する上で最も重要で欠かせないのは「目」だと思います。
ビジュアルというのは、最もインパクトがありますし、書いて勉強するにも、読んで勉強するにも、「目」が必ず関わってきますから、勉強する上では欠かせません。
しかし、「耳」「口」にも、それぞれ大きな特徴があるように思います。
まず「耳」ですが、例えば時事ニュースのような堅苦しい内容のものを、新聞の文章として読んだ場合と、ニュースとして聞いた場合では、理解度が全く違います。
漢字が多く難解そうな文章を「目」で追っていっても、何が書いてあるのか、なかなか理解できません。
でも、ニュース番組などで「耳」からその文章が入ってくると、「目」で追っているよりもスッと内容が理解できるように思います。
公務員試験の勉強内容というのは、なかなか普段の生活では触れないような、難解なものが多いです。そのため、「目」を使って読むよりも、「耳」を使って聞いた方が理解しやすくなると感じました。
次に「口」ですが、例えば教科書を「目」で黙読した場合と、「口」を使って音読した場合では、精密度が全く違います。
「目」で黙読する場合は、文章をざっと見て、その内容を何となく理解する。
でも「口」を使って音読する場合は、一字一句というレベルで、正確に文章を読んでいます。
そして「目」で黙読する場合、集中力が切れてくると文章が記号の羅列に見えてきて、ただ単に文章を目で追うだけの作業(目を動かす作業)と化してしまう恐れがあります。
しかし、「口」を使った音読であれば、文章をキチンと言葉として認識して発音しなければいけないので、文章の内容を確実に頭に入れることができます。
何より「口」を使って音読する場合、文章を「目」で追い、「口」に出して発音し、そして音読した声を「耳」で聞き取るという、3つの機能を活用することができます。
音読したものを録音する
ここまでで、「耳」「口」の特徴を上手く活用する「音読」が良さそうだというのは、分かって頂けたとのではないかと思います。
ここで、もうひと工夫しましょう。
- 「音読」したものを「録音」する
この「録音」する必要性についてですが、頭に入れておきたいのが普段の生活の中に潜む「空き時間」です。
私たちが普段生活をする際、頻繁に使う身体の機能は「目」です。
日常生活のほぼ全てで使っています。
そのため、「目」を使った勉強は「勉強時間」として確実に確保しなければ出来ません。(ちなみに「手」「口」を使った勉強も、必ず「目」を使わなければ無理)
ただし、「耳」だけは例外。
「目」を使っているからといって、必ず「耳」を使うかというと、そんなわけではありません。
「目」が使えなければ「耳」を使った勉強ができないかというと、そんな事はありません。
日常生活の中で「耳」だけは「空き時間」が非常に多いんです。
だったら「耳」を活用して勉強できるように工夫することで、日々の勉強時間はグンと増えるはず!
だから、「音読」した自分の声を「録音」しておいて、「耳」を使った勉強に活用する。
「耳」を使って勉強できる環境を整えておけば、以下の場面でも勉強が可能になるんです。
- 電車のみならず、車や自転車での通勤時間も…
- 炊事洗濯をしているときも…
- 掃除をしているときも…
- ジョギングしてるときも…
- はたまた、寝るときまで…
日常生活のほとんどを、勉強時間に変えることができます。
私は一人暮らしで働きながら勉強していたので、家事も仕事もやらないといけなかったです。
そのため、空いてる時間は最大限に活用するようにしていました。
例えば、こんな時間。
- 通勤や通学で片道30分(往復60分)
- 1日の家事をこなすのに合計60分
- ネットサーフィンや他の趣味に60分
これらの時間に「耳」を使って勉強するとしたら、合計で180分の勉強時間をプラスできます。
そして、もし本番の試験まであと100日とした場合だと、合計で18,000分=まるまる12日分の時間が増える。
1日4時間勉強する人なら、75日分の勉強時間がプラスで確保できる事になります。
「チリも積もれば…」ってやつです。
音読と録音に使用したソフトと機材
わたしは音読している声を録音する際は、パソコンのフリーソフトである「超録」というソフトを使っていました。
持ち運びができるICレコーダーなども良いかなと思ったのですが、そこまで金銭的に余裕があるわけではなかったので、パソコンのフリーソフトを使っていました。
上記のソフトは、音量調節などに少し手間がかかるかなーというのが1つと、最長の連続録音時間が90分くらいまでというのが少し気になりましたが、手軽に使えて便利でした。
ちなみにパソコン関係が苦手で「パソコンで録音ができるの?」と疑問に思う方へ。
パソコンは、ノートパソコンでもデスクトップパソコンでも、イヤホンと同じようにマイク端子(マイクをつなぐ穴)がありますから、録音用のソフトをインストールするだけで簡単に録音できます。
マイクは、司会者が持っている様な手で持つのマイクでも良いのですが、パソコン用のヘッドホンと一体になっているタイプのマイク(手軽なやつだと「サンワサプライ USBヘッドセット」とか)だと、手で持つ手間が省けて使いやすいです。
音読と録音に向いている勉強科目や勉強教材
私が音読&録音してみて、録音に向いていると感じた教材は、以下のものです。
これらの教材は解説形式の内容になっているため、音読して録音し、後でオーディオブック感覚で聴くと、かなり使えます。
ただ、「地方上級・国家一般職[大卒]・市役所上・中級 論文試験 頻出テーマのまとめ方」は、全部を音読して録音すると時間がかかり過ぎるため、模範解答の論文のみを音読し、模範の論述方法、構成を覚えられるようにしました。
他にも以下の教材も要点整理部分を録音してみました。
「公務員試験 行政5科目まるごとパスワード neo」は、まあまあ使えるかなという感じでした。
「だから「カコモン」で克服! 憲法 (公務員試験・旧:スーパートレーニングプラス)」の要点整理は、あまりに内容がまとめられ過ぎていて、何を言っているのか分かりにくかったので、あまりオススメできません。
教材を録音するなら、要点整理のようなものではなく、文章になっているものが良いです。
この他にも、教材ではありませんが、自分で作っていた「暗記ノート」のまとめも、音読&録音できそうな内容はやっていました。
知識が曖昧な部分のみを簡潔にまとめた文章を録音する事で、ダラダラと教材を聴くよりもムダが減り、苦手部分を的確に勉強できて効率が良いと考えたためです。
また、「耳」を使った勉強をする場合、いちいち音読して録音するのは大変だと思うのであれば、オーディオブックを活用すると良いです。
私も、世界史と日本史の勉強は教材を音読&録音すると非常に時間がかかるので、オーディオブックで勉強していました。
私が使用した上記2つのオーディオブックの他にも、利用価値がある教材系のオーディオブックがあると思いますので、興味がある方は「オーディオブック聴き放題なら - audiobook.jp」のホームページで探してみてください。
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