公務員試験の合格に向けた対策は、非常に長期戦。
その中で、モチベーションを高く保ち、最後まで諦めることなく試験合格に向かって努力を続けるためには、メンタルの維持が必要不可欠になります。
私は、公務員の試験勉強に限らず、人生で物事に取り組む上で一番大切なものは、メンタルではないかと思っています。
どんな計画を立てたって、助けを受けたって、自分のメンタルが否定的であれば、一発アウト。それ以上前へ進む事はできませんから。
全ての行動の原動力となるのは、メンタルだと思います。
ここでは、私が公務員試験対策をする中で実行していたメンタル維持の方法について紹介します。
メンタルを崩す要因
私は、大学受験の時に浪人しました。
公務員試験を受験するときも「合格しなければ無職」という状態で勉強していました。
そんな中、メンタルが崩れた時に、どんなことを感じていたか。
- 「浪人生活なんて、自分だけ時間が止まってるようで悔しい。早く脱出したい。」
- 「自分だけ前に進めないなんて…。惨め。恥ずかしい。前に進みたい。」
- 「毎日やりたい事を我慢して勉強するなんて辛い。早く開放されたい。」
- 「受からなかった、先の仕事(就職)どうしよう。」
- 「もう一年勉強するなんて耐えられない。」
いくつか書いてみましたが、その当時の心境は、こんな言葉で表せるものではないです。
恐怖感、孤独感、後ろめたさ…。
どれも凄いエネルギーをもって襲ってきます。
そして、以上で挙げた内容は、ある1つの不安にまとめられます。
それは何かというと…
「もし不合格だったらどうしよう。」
この考えが自分を不安にさせ、メンタルを崩し、勉強に影響を及ぼします。
そして、この気持ちを根源として以下のような不安が出現します。
- 「勉強した知識は身についているんだろうか?」
- 「ちゃんと合格に近づく勉強はできてるのか?自分の勉強方法、合ってるのか?」
- 「もっと勉強しないと!こんなことしてる場合じゃないのに!」
- 「また遊んでしまった。勉強できなかった。勉強しなきゃいけないのに!」
- 「寝坊とかマジ最悪。勉強しなきゃいけんのに。来年もこんな生活嫌だよ。」
- 「今日のノルマ終わってないじゃん!ハァ、何でだよ。」
私はマイナス思考を表に出すことは好きではありませんが、あえて書かせて頂きました。
なぜかというと、戦う相手が分からなければ、戦えませんからね。
公務員試験だって、どんな科目が必要か知る事によって、初めて公務員試験と戦えます。
メンタルだって同じです。
どんな不安によってメンタルが崩されているか分かっていなければ、メンタル維持のための対策を考えることはできません。
いま挙げたマイナス思考を見てみると、試験勉強を行う上でメンタルを崩す要因が、かなり明確に見えてくるんじゃないでしょうか。
- 要因1:「もし不合格だったらどうしよう!」という根本的な不安
- 要因2:「勉強知識は身についているか?」という勉強成果への不安
- 要因3:「満足いく勉強ができない」という苛立ち、焦り
では、以上を踏まえて最高のメンタル状態を想像してみましょう。
「満足いく勉強ができているし、合格圏内の結果を表す勉強成果も出てる!これだったら合格できると自信が持てる!」
これが理想ですね。
そして、メンタルを崩す要因1~要因3を消し去り、この最高のメンタル状態に限りなく近づけていくために私が行っていたのが、以下で紹介するメンタル維持の方法です。
メンタル維持法1:ブログをつける
まず私がメンタル管理のメインとして用いていたのは「ブログ」です。
私はブログをつける際「アファメーション」「学習内容、時間」「メンタル」という項目を設けて記入する事によって、メンタル管理を行っていました。
→詳しくは「勉強テク|ブログに試験対策を記録する絶大な効果」を参照
では、ブログで設けた項目とメンタルを崩す要因1~要因3の関係を説明していきます。
ブログ項目1:アファメーション
この項目では、自分の理想の姿を、既に達成したという断定の表現を用いて書き出しました。
これにより、不安な気持ちが発生するのを防ぎ、理想の状態を何度も書き出すことで、それを自分に刷り込んでいきます。
これにより、要因1の「不合格だったらどうしよう!」という根本不安を取り除く上で、とても役立ちました。
ブログ項目2:学習内容、時間
この項目では、自分が勉強した科目、勉強時間、問題演習した問題数を書き出しました。
自分の勉強成果をビジュアル化させて、ハッキリと認識できるようにすることで、「自分はこれだけ勉強した!」という自信をもつことができ、メンタルを崩す要因3の「満足いく勉強ができない」という苛立ちや不安を解消することに役立ちます。
また、自分が勉強した内容が把握できるので、自分の勉強の改善点の発見につながります。
自分の状態を把握して、改善点を見つけることで、より効果的な勉強を行っていくことが出来るようになります。
このことから、メンタルを崩す要因2の「勉強知識は身についているか?」という勉強成果への不安を取り除くのにも役立ちます。
ブログ項目3:メンタル
この項目では、自分の勉強に対して感じたことや不安など、自分自身のメンタル状態を書き出していきます。
自分が感じている事をビジュアル化することによって、自分の状態を客観的に把握する事ができ、改善策を考える事ができるようになります。
また、マイナスな出来事があってもそれをプラス表現に書き換えることによって、不満足感を、取り除く事もできます。
これらのことから、メンタルを崩す要因2の「勉強知識は身についているか?」という勉強成果への不安と、要因3の「満足いく勉強ができない」という苛立ちや焦りの解消をすることに役立ちました。
メンタル維持法2:勉強成果を管理
私は勉強の成果を上記の「ブログ」に記録していましたが、それ以外にもExcelを用いて、問題演習の正答率などを数値管理していました。
→詳しくは「勉強テク|絶大な効果を発揮する問題演習成果の管理方法」を参照
勉強の成果を数値管理するということは、何となくの感覚ではなく、ハッキリと数値で自分の勉強成果を確認できるため、達成度が分かり、自信に繋がります。
そのため、メンタルを崩す要因2の「勉強知識は身についているか?」という勉強成果への不安を取り除くのに、とても役立ちました。
また、数値として表示された方が満足感を得やすく、勉強が楽しくなります。
その点では、メンタルを崩す要因3の「満足いく勉強ができない」という苛立ちや不安を解消することにもつながります。
メンタル維持法3:勉強方法を工夫
私は、メンタルを崩す要因3の「満足いく勉強ができない」という苛立ちや不安を解消するために、以下のような勉強方法の工夫を行っていました。
工夫1:勉強計画や勉強量を調整
勉強計画を作成してノルマを決める場合、最初の頃はどうしても達成不可能な計画やノルマを作ってしまいます。
しかし、毎日ムリなノルマを掲げて実行していては、達成する事ができず、不満足感が蓄積します。
それを避けるため、私は勉強計画を定期的に見直したり、勉強方法を改善して、勉強量を調整していました。
→詳しくは「勉強テク|無理せず勉強計画と勉強量を適切に調整する方法」を参照
工夫2:問題演習の方法を工夫
問題演習のとき、勉強初期から直前期まで同じ方法で勉強しようとすると、途中から自分に合わなくなってきます。
これは、自分の習熟度が上がっているのが原因だと思います。
このような状態で問題演習を続けていると、集中力が欠けたりして不満足感が溜まり、良くありません。
そのため、私は問題演習の方法を自分の習熟度に合わせて変更し、勉強に対するストレスを蓄積しないように工夫していました。
→詳しくは「勉強テク|問題演習において絶対に取り入れたい工夫」を参照
工夫3:勉強ノルマが全て終わらなくても満足できるように
上記で紹介した「勉強計画や勉強量を調整」では、勉強計画を作り直したり、ノルマを見直したりして、自分に適切な勉強を行うように工夫します。
これはとても大事ですが、一方で、完全に過不足のないノルマを設定するのは不可能です。
これはつまり、完璧にノルマを終わらせるのは不可能だということです。
私は、ノルマを終わらせることができない場合にも、不満足感や焦りの気持ちを発生させないようにするために工夫していました。
→詳しくは「勉強テク|勉強ノルマを7割達成で十分にするマル秘テク」を参照
メンタル維持法4:余暇・娯楽と上手に付き合う
私は公務員試験を開始した最初の年に、「勉強しなければ!」という気持ちから自分の趣味の道具を全部処分し、遊びを自分の生活の中から完全に消し去ろうとしたことがあります。
そして、見事にメンタルを崩し、結果的に勉強できなくなりました。
このような経験から、勉強を充実させ、メンタルを安定した状態に保つためには、余暇や休養は非常に大切だと思い知りました。
そのため、勉強と余暇・休養の両方を充実させ、メンタルを安定した状態に保つため、私は以下のことに気をつけていました。
- しっかりとした勉強計画を立て、遊んでも大丈夫と安心できる根拠をもつ
- 時間を大量に消費するもの、どこでもできるものは避ける
こうする事で、自分の欲求が噴出してしまうことを防ぎ、また、遊んでしまったと後悔する事もなく、メンタルを安定させる事ができました。
→詳しくは「勉強テク|公務員試験対策中でも安心して余暇・休養できる方法」を参照
メンタル維持法5:書籍の活用
ここまで紹介してきたメンタル維持の方法により、私はかなり安定したメンタルを維持する事ができるようになりました。
特に、メンタルを崩す要因2「勉強知識は身についているか?」という勉強成果への不安と、要因3「満足いく勉強ができない」という苛立ちや焦りに関しては、かなり解消できました。
でも、メンタルを崩す要因1の「もし不合格だったらどうしよう!」という根本的な不安だけはちょっと厄介。
この根本不安は、周期的に、強烈な影響力をもって自分を襲ってきます。
そして、マイナス思考状態に引きずり落としてきます。
この状態に陥ると、マイナスイメージや良くない未来図が頭の中を占領し、自分がいくらプラス思考にしようと頑張ってみたところで、焼け石に水。
このマイナス思考は、いわば波のようなものですから、放っておいたらそのうち回復します。
しかし、回復するまでがツライ!
そこで、私が取り入れていた方法が「プラス思考系の書籍を読む」ということ。
もう少し正確に言うと、私は読書スピードが非常に遅いですし、読書って私にとってちょっと大変な作業なので、「プラス思考系のオーディオブックを聴く」という方法。
やる気が出ないマイナス思考状態のときに、能動的に読書をするというはキツイですが、聴くだけなら完全に受動的ですから、オーディオブックはかなり便利です。
では、なぜこの「プラス思考系の書籍を読む」のが良いのか?
個人的な意見ですが、外からプラス思考を取り込み、プラスな刺激を受ける事によって、強制的にメンタルがプラス方向に動かされるのではないかと思います。
例えて言うなら「乗り気ではなかった飲み会も、参加していたら雰囲気にのまれて楽しくなっちゃった」的な感じ。
マイナス思考に陥っている時に「プラス思考系の書籍」を読むことで、たくさんの新しいプラス思考を知ることができます。
そして、そのプラス思考に触れることで、「なんだ!そんな簡単なことだったのか!」と難しく考えていた自分の気持ちを軽くしてくれることが、何度もありました。
私が読んでいる書籍の中に、以下のような事が書かれていました。
「成功は自分ひとりでは達成できない。しかし、世の中には、自分ひとりで成功しようと頑張る人が大勢いる。」
これと同じです。
自分の気持ちが落ち込んでいるときは、自分ひとりで頑張っても抜け出せない。
だったら、外の人の助けによって、落ち込んでいる状態から自分を引き上げてもらえばいい訳です。
そして、その助けとなるのが「プラス思考系の書籍」です。
私は、気持ちが落ち込んだときに、どのオーディオブックを聴くか決まっています。
いわば、メンタル維持の最終兵器ですね。
この方法を用いるようになってから、メンタルがとても安定するようになりました。