勉強を進めていく中で、計画通りに勉強が進まないということがあると思います。
その問題を解決するために、ここでは勉強量の調整方法を紹介しようと思います。
勉強が思うように進まない要因
勉強を進めている中で「勉強計画で決めた勉強量がなかなか終わらせられない!」と感じることがあります。
要因1:自分の頑張り不足
このような場合、まず思いつく原因が「自分の頑張り」。
- 「もっと頑張ればいい」
- 「自分が頑張れていないだけ」
このように考えることが多くないでしょうか。
しかし、このような精神論は安易に用いないほうが良いと私は思います。
精神論を用いると、どんな問題もそこで終了します。
勉強計画を達成するための具体策などは何もないのに、終了です。
そして、計画している勉強が終わらない度に、自分の心の中に「まだ頑張れていない」という不満足感だけが溜まっていきます。
その不満足感が溜まっていくと、勉強が苦痛になります。
勉強するのが億劫になる。
最終的には、さらに「頑張れない」状態に自分を追い込んでしまう。
これは絶対に避けなければいけません。
もちろん、自分がダラけているから勉強計画が終わらないということもあります(笑)
もしそうだとしても、ダラけ気味で40%くらいのパワーしか出さずに過ごしていた状態から、いきなりパワー100%にすることは、かなり無理があります。
精神論で解決するというのは、40%しかパワーを出していない自分に、具体策も提案せず、「100%のパワーを出せ!」と指示しているようなものです。
「どうやって出せっちゅーねん!!」
こんな声が、自分から聞こえてくるような気がしますね。
要因2:無理な勉強計画
そして、思いつくもう一つの原因は「勉強計画」。
私が勉強計画を作り、その計画を実行してみて思ったことは「最初につくる勉強計画は、自分の願望や理想の塊」であるということです。
「こういう感じで勉強を進められたら良い!」とか「ここまで勉強すれば完璧だろう!」という考えによって作り出された勉強計画が、一番最初にできる勉強計画だと思います。
当然、自分が頑張れる量や、自分の勉強に対する許容度は、ほとんど反映されていません。
そのように作り出された勉強計画は、自分が100%パワーを出さなければ終わらせることができない、もしくは、100%パワーを出しても終わらせられないものになっているんです。
- 「理想的な自分の頑張り状態」+「理想的な勉強計画」=達成不可能
きっと、この公式が成り立ちます。
「勉強計画」も「自分の頑張り」も、両方とも希望的観測です。希望的観測どうしを合わせたら、その結果は「夢のまた夢」。
それでも頑張ろうとするから、最終的には「なんとなく勉強」になってしまったり、「疲弊して勉強できない」状態になってしまいます。
必要なのは「勉強計画の変更と勉強量の調整」
では、そうならないためにはどうすればいいか?
その答えは「勉強量の調整」。具体的には「勉強計画の変更」です。
しかし、最初に作った勉強計画を変更するのは、なかなか面倒くさい作業に感じてしまいます。
「せっかく作ったのに」という気持ちが出てきたり、「必要な勉強を全て組み込んだ計画だから、これ以上減らすのは不安」と思ったり…。
結局、「頑張れていないだけなんだ!」という精神論になってしまいます。
でも、目に見えない自分の頑張りを調整するのは、かなり難しい。そして、上記で挙げた精神論の問題点もあります。
なので、先のことを考えると、勉強計画・勉強量を調整するのが、最も簡単で確実だと思います。
「勉強量の調整」の具体策
では、どうやって勉強量の調整を行っていくかについて、私が行った方法などを例に挙げながら、書いていこうと思います。
対策その1:勉強計画の調整
「勉強計画通りに進まない!」と感じた時、まずは大きな計画である勉強計画を見直します。
今までの計画で「1日の勉強は30ページずつ進める」としていたなら、1日15ページに減らして計画を立て直す。そして、本番までに勉強が間に合うかどうかをチェックします。
対策その2:問題演習の数量を減らす
勉強計画を調整してみても、まだ1日の勉強が計画通りに終わらないと感じるならば、問題演習のやり方を工夫します。
私は「新スーパー過去問ゼミ」という問題集を利用していましたが、この問題集には各単元ごとに基礎問題と応用問題の2つが用意されています。
改善前の問題演習方法
単元1の基礎問題
↓
単元1の(応用)問題
↓
単元2の基礎問題
↓
単元2の(応用)問題
↓
単元3の基礎問題
↓
単元3の(応用)問題
↓
終了!
もし今までの問題演習の方法が上記のような感じであれば、以下のように改善します。
改善後の問題演習方法
単元1の基礎問題
↓
単元2の基礎問題
↓
単元3の基礎問題
↓
とりあえず終了。時間があれば…
↓
単元1の(応用)問題
↓
単元2の(応用)問題
↓
単元3の(応用)問題
基礎問題が何より重要ですから、「改善後」のように基礎問題を優先して問題演習します。
そして、時間があれば応用問題に手をつけます。
勉強に時間がかかるのは応用問題ですから、それを後回しにして、必要最低限の勉強を済ませてしまうと、精神的に楽になります。
また、「応用問題は頻出分野のみ解く」というルールを決めても良いです。
試験の種類によってはあまり出題されない分野の内容もあり、その分野の単元の応用問題は時間をかけたわりに効果が見込めません。
なので、頻出分野でない単元の応用問題は解かないというのも1つの方法です。
対策その3:勉強内容を絞る
問題演習の方法を工夫しても、まだ無理だ!という場合は、勉強する内容を絞っていく必要があります。
その方法は2つ。
- 「科目を絞る」
- 「分野を絞る」
内容の絞り方1:科目を絞る
まず「科目を絞る」というのは、配点の高い科目のみに絞って勉強を進めていくということです。
私は最初から勉強科目をある程度絞って勉強する方法(詳しくは「勉強計画その3|公務員試験の勉強科目絞り込み」)を行っていましたが、理想はやはり、その試験で出題される科目を一通り勉強しておくことです。
しかし、そんなことをやっていたら時間がいくらあっても足りませんから、勉強科目を絞って勉強を行っていくのが現実的だと思います。
捨てる科目を決めて、勉強時間を使わないようにします。
内容の絞り方1:分野を絞る
もう一つの「分野を絞る」というのは、一つの科目の中の頻出分野に絞って勉強するという方法です。
ここでも「新スーパー過去問ゼミ」を例に挙げますが、この問題集は各単元(分野)に★マークで頻出度が記載されています。
それも、試験の種類毎にマークがついています。
これを参考にして、頻出度の低い単元(分野)は勉強しない、問題演習を行わないようにするのも、一つの方法です。
こうすれば、1科目30単元ある問題集でも20単元や10単元に減らすことが出来ます。
ご承知だとは思いますが、やはり勉強を進める上では、優先順位を決めて、最も効率よく、最も成果が出る工夫を行っていくことがポイントです。
「全部、勉強しないと!」と考えるのではなく、「最も重要な内容」「その次に重要な内容」「勉強しておくといい内容」「どちらでもいい内容」を意識しながら勉強していると、削れる部分が見えてきて、自分に達成できる勉強計画ができると思います。