ここでは、面接対策の際に自分が行っていた「自問自答」について書いてみようと思います。
面接対策として、想定質問(例えば「志望動機は?」とか「自己PRは?」など)の答えを考えるという作業を行うと思います。
そのとき、最初にぶち当たる壁が「抽象的な表現」です。
特に面接対策を始めて間もない頃は、自分の考えが煮詰まっていなかったり、表現したいことが明確になっていないため、どうしても「抽象的な表現」を多様しがちになります。
「豊かな暮らし」とか「地域活性化」といった聞こえの良い表現を用いて、良い感じにまとまるように文章(自分の答え)を考えようとします。
これらの表現を使う事は、必ずしも悪いことではないと思いますが、このような「抽象的な表現」ばかりになってしまうと問題です。
オリジナリティや熱意がなく、誰でも考えられる、ありきたりな内容となってしまい、聞いている面接官を「なるほど!」と思わせることは難しいです。
そのため、この「抽象的な表現」には十分注意しなければいけません。
しかし、ここで1つ問題が発生します。
この「抽象的な表現」は、自分が使っているかどうか認識するのが難しいんです。
想定質問に対する答えを考えるとき、良い感じの内容となるように頑張って考えます。そして、自分の答えが完成したとき!
- 自分自身は、自分の考えを全て理解しているので…
- たとえ「抽象的な表現」が含まれていたとしても…
- その「抽象的な表現」で何を伝えたいのか、どういう意味なのか分かっているので、別に問題なく思えて…
- その表現が、他人にとって「抽象的で何を言いたいのか分からない」表現になっていると認識できない!
という状態に陥ります。
これでは、いくら「抽象的な表現」に注意しようと思っても難しいです(汗)だって、認識していないものを注意するなんて不可能ですからね。
ここまでの内容を読まれたなら、ある程度、自分が「抽象的な表現」を無意識のうちに使っている可能性があるから気をつけよう!と思えるようになっています。
これだけでも、かなり表現が改善されると思いますが、更に私が行っていたのが、「自問自答」です。
自分が想定質問の答えとして考えた内容に対して、客観的な視点をもって、自分で質問を考えていきます。
ちょっと適当な「志望動機」を例に、説明してみます。
「私は、行政による企業の支援、特に中小企業の支援を通して地域の産業を活性化し、活力のある町をつくっていきたいと思い、公務員を志望しました。」
まぁ、適当に作った志望動機ですから、深く突っ込まないで下さい(笑)
では、上記の志望動機に対して、質問を考えてみましょう。
- 「行政の企業に対する支援とは、具体的にはどんなことか?」
- 「なぜ、行政による支援が必要だと思うのか?」
- 「なぜ、企業に対する支援なのか?」
- 「なぜ、中小企業に対する支援なのか?」
とりあえず、上記の短い志望動機だけでも、これだけの質問が考えられます。長い志望動機なら、きっと、もっとたくさんの質問が考えられるのではないでしょうかね。
次に、これらの質問に対する答えを、1つずつ考えていきます。
以下、これの繰り返し…。
自分の答えを自分自身で見ていき、疑問に思うところを考えていく…、この「自問自答」を繰り返していく事によって、自分の答えの「抽象的な表現」の部分が少なくなり、明確になっていきます。
それに伴って、自分の考えも煮詰まり、表現が分かりやすくなっていきます。
やりすぎに注意は必要ですが、これを行う事によって、私は、かなり自分の考えが深まったと思います。そして、面接官の突っ込みに対しても、対応できるようになると思います。
模擬面接などを受けられず、客観的な指摘を受ける事ができない場合などは、ぜひ「自問自答」を実行してみてください。